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福田総理講演3  

2008-03-16 09:59:01|  分类: 同声传译练习 |  标签: |举报 |字号 订阅

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2)「国際貢献」

 

「戦略的互恵関係」の第二の柱が、「国際貢献」です。

 ヒト、モノ、カネ、情報など、あらゆるものが易々と国境を越える「ボーダーレスの時代」は、発展と連携のチャンスであるだけではなく、金融危機の連鎖や感染症の拡散など、様々なリスクをもたらすことを私たちは知っています。そこで日中両国政府は、手を携えてチャンスを拡大し、リスクを抑制しなければなりません。そのために両国は、狭い意味での日中関係だけを扱うことに埋没することなく、互いに視野を、両国関係の地平線の彼方に広げ、世界の潮流に沿った形でアジア、ひいては世界の安定と発展のために協力していく必要があります。ここで、私が考えるいくつかの問題を例示してみたいと思います。

 

まず、テロとの闘いについて申し上げます。昨日、パキスタンでブットー元首相が亡くなられました。テロ行為は如何なる理由によっても正当化されるものではなく、今回の卑劣なテロ行為を断固として非難すると共に、ブットー元首相をはじめ犠牲になられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。テロとの闘いは、日中両国を含め国際社会にとって共通の課題です。こうした面でも日中の連携が一層進むことを希望しています。

 

次に気候変動の問題です。気候変動は、今や国際社会が直面する最も重要な課題です。私たちの子孫に対して、如何に誠実に責任を果たすかという問題でもあります。日中双方が相手の立場を理解した上で、責任ある主要国として協力しつつ、その解決に向けて最大限の努力を行っていくことが大切です。今や巨大な国際的プレイヤーである中国が、気候変動の国際的枠組に積極的に参加することが、この問題解決のために必要不可欠であることを改めて強調したいと思います。

 

 また、北東アジアの平和と安全を考える時、喫緊の課題は北朝鮮をめぐる問題です。私たちは、最近の朝鮮半島の非核化プロセスにおける一定の進展を評価していますが、現在、このプロセスを更に進めて、北東アジアの平和と安定をより確固としたものにし得るか否かの重要な岐路に立っております。また、この非核化の問題とともに、拉致やミサイル等の問題を解決し、不幸な過去を清算して、もって北朝鮮との関係を正常なものにしたいと考えています。私は、このために日朝対話を強化していく考えです。この関係で、六者会合の議長国として問題解決に向けて重要な役割を果たされている中国と、より緊密に連携・協力していきます。

 

 さらに、国際社会の平和と安全に係る問題として、安保理を含む国連の改革も挙げられます。特に、戦後60年以上を経た国際社会の変遷にあわせる形で安保理を改革し、益々重くなるその役割を実効ある形で果たすようにすることは、国際社会全体にとっての課題です。この面でも是非対話を緊密にし、日中が協力して改革を進めたいと思っています。

 

 アフリカは、引き続き厳しい現実に直面しています。サハラ以南のアフリカでは、疫病、栄養失調などが原因で、5歳の誕生日を迎えずに死んでしまう子供が1,000人中166人にものぼります。来年5月、日本政府は、アフリカの開発のための戦略や具体的な施策について話し合うため、「元気なアフリカを目指して」を基本メッセージとし、横浜で第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)を開催します。中国も、アフリカの大地における開発への取組について、対話を始められたと承知しています。そこで、日中がアフリカの持続的成長を助け、貧困から救うという共通の目標に向け共に行動し、相協力することができれば、とても素晴らしいと思いますし、ぜひ実現したいと考えております。

 

 私は、中国の皆さんとの、こうした共同作業を通じて、世界中で日中協力の大輪の花を咲かせたいと心から願っています。

 

3)「相互理解・相互信頼」

 

 最後の第三の柱は、「相互理解・相互信頼」です。

 近い国同士であるからこそ、互いに何故相手は自分のことをよく分かってくれないのか、という苛立ちが生じがちです。互いを如何に理解すべきか、という基本的な認識が揺らいでいるようにも見えます。極めて短期間に大きな発展を遂げた中国に対して、日本側では、どのようにお付き合いすべきか心の準備ができていない面があります。一方、中国側でも、日本が、国際社会においてより大きな政治的役割を求めていることに対して、複雑な感情があるように見受けられます。

 

 私たちは、改めて相互理解を深める努力が必要です。これは誰もが分かっていることですが、実践するとなると、なかなか容易なことではありません。相互理解を進めるには、まずは彼我の間の活発な交流が必要です。そして真の相互理解があってこそ、初めて相互信頼を打ち立てることができます。私は、3つの交流、すなわち、1)青少年交流、2)知的交流、3)安全保障分野での交流、これらを強化していくことが、対話・理解・信頼という好循環を生み出す最善策であると考えています。

 

 特に大切な交流の一つに、昨年から日中間で始まった大規模な青少年交流事業があります。皆さんのような若い方々こそ未来の希望です。明日の日中関係を作るのは皆さんです。政治も経済も当然重要ですが、将来にわたり安定した日中関係を築いていくためには、今後50年、100年先といった長期的観点に立って、互いに理解を深め、互いの違いを尊重し、共に学び合っていく「人」を日中双方に育てることが大切です。そして「十年樹木、百年樹人」といわれるように人を育てるには息の長い努力が必要です。

 中国から日本に来た高校生たちは、皆口々に「想像していた日本と違う」、「新しい日本を発見した」と言って帰国していきます。自分の目で見、耳で聞き、体感することで、それまでの先入観や偏見が消え、日本に対する理解が深まったことは間違いありません。

 これは、中国を訪問した日本の高校生にとっても同じことでしょう。ある日本の高校生の男の子は、中国におけるホームステイ先のホストファミリーとの思い出をこう語っています。

 「とても楽しかったホームステイと学校交流を通して、中国の高校生も日本の高校生も同じだなあと思いました。とっても優しく、とっても賑やかで、この人たちが大人になって僕たちが大人になった頃、本当の意味での『世界平和』が訪れるのだと思います。このような機会を与えて下さった方々に、心から感謝したいです。」

 

 日中間で知的交流を進めていくことも大切です。日中の若手研究者同士が、日中関係だけでなく、幅広く国際情勢について議論することは大いに意義のあることです。世界がどう動いているか、時代はどう変わりつつあるかを敏感に感じ取り、日中関係を方向付けていくという視点が大切です。日中が協力し、国際的視野に立った有識者を育成し、地域や国際社会の諸課題解決のために、共に貢献する人材を輩出していけば、日中両国は世界に誇り得るパートナーになれると信じています。

 

 そのためにも、冒頭で申し上げたとおり、私は、明日の中国を支える皆さんにもっと日本を知って欲しい、日本について学んで欲しい。そのため、中国における高等教育の拠点との交流を進めていきたいと思います。まずは、本日講演の機会をいただいた、ここ北京大学における対日交流強化のためのささやかなプランを提案したいと思います。この「北京大学における福田プラン」、ささやかではありますが、具体的には次の3つの内容を考えています。

 一つ目は、シンポジウムの実施です。今後2年間、国連改革、第三国援助、PKO活動、環境・エネルギーといったグローバルな課題をテーマとして、北京大学研究者を日本に招聘し、シンポジウムを実施していきたいと考えています。二つ目は、来年、北京大学の皆さんの中から100名を、また付属高校から50名を日本にお呼びし、研修を実施します。最後の三つ目は、日本研究センターにおける、集中講義支援を継続していきます。こうした対日交流強化のための「北京大学における福田プラン」を通じて、皆さんの中から一人でも多くの人が日本研究の道に進まれることを、心から期待しています。

 

 安全保障分野の交流について言えば、先日初めての中国艦艇の日本訪問が実現したことは、日中両国にとって画期的な出来事であり、嬉しく思います。2008年は日本の防衛大臣、海上自衛隊の艦艇が中国を訪れる番です。安全保障は国家存立の根幹であり、両国の国民感情にも直結する問題です。透明性を高めることを通じ、相互不信の芽を摘み、信頼醸成を育くむことが求められます。そのためには、安全保障や防衛の分野で、日中の交流や対話を一層活発化させていく必要があります。双方の防衛関係者が相手国の有識者、民間人とも接する機会を設け幅広い相互理解を促進することが重要であり、日中双方がその努力を行うことにつき首脳会談でも一致したところです。

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